ラ・マンチャの原産地呼称ワインが、ドン・キホーテを愛する国・日本へ初のプロモーションツアー

ドン・キホーテ出版400周年を記念する2015年は、セルバンテスの不滅の小説に描かれたあちこちの場所でラ・マンチャの魅力を再発見するまたとない機会となるでしょう。モタ・デル・クエルボ、コンスエグラ、カンポ・デ・クリプターナといった場所ですが、カンポ・デ・クリプターナは日本と姉妹都市提携し、毎年4万人以上の日本からの訪問者を受けていますが、遍歴の騎士が不釣り合いな戦いを挑んだ、かの風車の「巨人」を間近に見ようという人々にとって、当地は、憧れの聖地となっていると言えるほどです。

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今日、普遍的に知られた不滅のシルエットに象徴される哀れな姿の騎士が従わんとした高潔と義理の価値。これは決して虚しいものではなく、今年400周年を迎えるこの小説は、世界中の本のうち聖書に次いで2番目に多くの部数が発行されています。馬にまたがるドン・キホーテの姿は、今では、「ラ・マンチャ」の原産地呼称ワインのロゴマークになっています。「ラ・マンチャ」はドン・キホーテとサンチョ・パンサの2大キャラクターの冒険が繰り広げられた広大な地であるとともに、面積が最大だというだけでなく、その品質や多様さも称賛に値する世界で最も壮大なブドウ畑としても知られています。
セルバンテス研究の専門家たちは、この小説には親近感を抱かせるという特徴があるとし、それはワインにも当てはまります。ドン・キ

El Toboso puede presumir de tener la mayor colección de Quijotes firmada por ilustres personalidades

ホーテは日常の言葉の中で、また生命力を歌う詩歌の中で自分自身を見つめていますが、そこには身近なものを楽しもうとする人々の性向が、見事な心理的、社会的描写を通じて形式張らずに映し出されています。「セルバンテスは非常に活気あふれる人で、波乱万丈の人生を送り、学問的な素養はなかったけれど大変な読書家で、世知に長けていました。彼は、過去に記されたあらゆる文献だけでなく、彼自身の人生そのものも全てドン・ホーテの中に具現化したのです。だからその作品に我々は引き込まれるのです」と、カスティーリャ・ラ・マンチャ大学教授のホアキン・ゴンサレス(Joaquín González)が述べています。そのようなドン・キホーテ固有の生命力への賛歌は、引喩のぎっしり詰まったワインの寓話としてワインの中に存在し、また、地中海性ながらメセタ内陸にあって海から遠く冬は厳しく夏は特別暑い難儀な気候の地、ラ・マンチャに存在しています。

ドン・キホーテの中には100回近くワインが登場します。特に印象的な後篇・第43章では、従者に向かって節度あるたしなみを勧め、「飲むのはほどほどにせよ。ワインが過ぎると秘密を守れず約束を果たすこともできぬぞ」と言っています。セルバンテス研究家ゴンサレス氏は、騎士と従者にとってワインは2つの異なる意味を持つが、それらは補完し合っていると、次のように説明しています。「ドン・キホーテにとっては、ワインの英雄伝があるので、ワインは敗北した巨人の血であり、他方、サンチョにとってのワインは黄金時代のスペインにおける貴重な食料品だったのです。」

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読者を虜にする、こうした登場人物たちの生命力の本質は、原産地呼称ラ・マンチャのワインが持つアイデンティティをまさに明確に示す象徴となっています。ラ・マンチャのワイナリーは毎年、米国、英国、とりわけドイツなど既に道が開けている国々へ自分たちのワインの販路の新たな梯子をかける努力を続けるのみならず、更に地域経済の柱となる一つの製品の美徳を輸出すべく取り組んでいます。D.O.ラ・マンチャのワインの個性を表すものがあるとすれば、それはフルーティさです。若いワインならではのアロマの力強さ(アイレン:伝統的品種で口当たりが非常にフレッシュな白ワインができる)、そして特に赤ワイン(スペインのブドウ産地で最も代表的な品種、テンプラニーリョを使用)、これは豊満かつ表現力豊かで、しかもオークのベッドで静かに寝かせ熟成させることで、こなれた上品なタンニンのあるワインになります。これらは全て、乾燥した気候で雨が少なく(年間400mm未満)、年間およそ3,000時間の日照がある厳しい気候条件によりなせる賜物で、これと灌漑システムを導入した最も近代的な技術が相まって、素晴らしい品質のブドウを作ることができるのです。

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